【短】失恋スタートライン
Go!!
「あ、高瀬くん!おはようございます!」
「…………」
告白してから毎日のように高瀬くんに声をかけるようにしている。
会うたび、すれ違うたびに絶対に話しかける。
無視されることの方が多いけど、それでも好きな気持ちは変わらない。
もうキッパリ振られてるのに、私が話したいからってこうやって毎日しつこく声をかけるのを許してくれている。
それだけで十分。
「りずちゃんおはよ」
「 裕介くん、おはよう!」
「凌央がいつもごめんな」
「ううん、今日もかっこいい高瀬くんが見れて幸せ」
「ははっ。りずちゃんいいね。凌央なんかやめて俺にしない?」
「お前らうるさい」
高瀬くんに話しかけても無視されることの方が多かった。
その代わり、高瀬くんといつも一緒にいる大原裕介くんと仲良くなった。
高瀬くんとは違って誰とでも仲良くするフレンドリーな性格で、少しチャラいけど優しくていい人だ。
裕介くんにはよく高瀬くんの情報を提供してもらったりもしている。
主に授業中とか休み時間にどんな行動をしていたか。
お昼は何を食べていたのか。
他にも基本情報を教えてもらって、私は高瀬くんマスターになりつつある。
だけどまだ聞きたくても聞けてないことがある。
思い立ったがすぐ行動。
今、聞いてみよう!