【短】失恋スタートライン


「そこから気になって、名前もクラスも知って、毎日目で追ってました。本当にかっこよくて優しくて、頭も良くて何でもできる高瀬くんはいつも周りに人がいてその中で素敵な笑顔をしていて、今では高瀬くんを見るために学校に通ってるって言っても過言じゃないです!」

「…………」

「高瀬くんのことが好きです!」

「…………」



言ったぞ!

私はついに、大好きな高瀬くんに告白をすることができた!!


けど、高瀬くんの反応がない。

高瀬くんを見ると私のことを見ていて、真っ直ぐに視線が絡み合う。

漆黒の瞳に吸い込まれそうになる。

ドキドキと鼓動が加速していき苦しい。



「……あんただったんだ」

「え?」

「最近、すごい視線を感じるなって思ってて」

「嘘!?気づかれてた!?恥ずかしい……」

「いや、そうじゃなくて!はぁ、調子狂うな……」



また、ため息をいただきました。

そんな姿もかっこいい。

でも、呆れられちゃってるのかな?


何か言わなきゃって思って、口を開こうとする。


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