待てない柑士にひよりあり ~年上御曹司は大人げなくも独占欲が止められない~
6章:新しい日々

 その数日後も、

【和美:今日、社内で副社長見かけたんだけど、大人の余裕感じて女子社員みんなうっとりしてたよ】

 そんなメッセージが和美から入ってきていたとき、私は柑士さんにベッドに連れ込まれていた。

「っ……、か、柑士さんっ、そんなとこつけたら見えますっ!」
「見せとけ。つけた相手が俺だってわかっても誰も何も言って来やしないだろ」
「それ、確信犯じゃないですか!」
「当たり前だ。見せたくないって言うなら、ずっと家にいろ。俺だけを見ておけ」

 そう言って、また何度も首筋に痛いほどのキスを落としだす。
 やめてと言っても聞いてくれない。

 少しして気づいたのだが、私が社内で男性社員と話していた日に、特にその傾向は強まった。

(私の前で、“大人の余裕”って、一体どこに行くんでしょう……?)

 柑士さんは12歳も年上で、私が好きな人がいることも承知して結婚してくれた。
 だから、きっと大人で余裕なんだろうって思った。

 だけど――。

(なんだか思っていたのと違う!)
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