待てない柑士にひよりあり ~年上御曹司は大人げなくも独占欲が止められない~

 柑士さんは驚いた顔のまま私を見ている。

「本当か」
「本当です」

 そう言って私は続ける。

「私は人を好きになるのに時間がかかるから、もう恋はできないだろうなって思ってたのに、こんなすぐに好きになっちゃったじゃないですか。柑士さんのせいですよ」

 私が言うと柑士さんは嬉しそうに破顔した。

「私も柑士さんと結婚したい」
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