初恋を拗らせたワンコ彼氏が執着してきます
「いいんですよ、奥村専務。価値観は人それぞれですから」
桜田社長はゆっくりと笑みを深めてからいった。
「でも、もう少しお嬢さんに大人としての口のきき方を教えた方がいい。世の中には僕みたいに8歳年上の、しかも子供がいる女性に惚れ込んで結婚してもらった“普通”じゃない男もいる」
「……あ」
自分のとんでもない失言に気付いた愛奈は限界まで目を見開いて固まってしまった。
(8歳上……というか桜田社長、何歳……?)
「それはそれとして、専務が情報漏洩を犯した責は重い。それなりの対応を取らざるを得ません。処分はこちらで検討します」
「しゃ、社長……!」
とうとう奥村専務の顔色が真っ白になった。しかし桜田社長は意に介さない。
「新見社長、サクラダペット内のコンプライアンス徹底を指示してください。聞くところによるとシステム管理部でも不正行為があったようだ。これ以上のゆるみは僕も放置できない」
初めて自分の名前を出された新見社長が椅子から飛び上がるよう立ち、深々と頭を下げる。
「その件に関しても、徹底的に調査し厳正な処分を致します。この度は弊社内でこのようなことがおき、申し訳ありませんでした」
「お願いしますね」
桜田社長はゆっくりと笑みを深めてからいった。
「でも、もう少しお嬢さんに大人としての口のきき方を教えた方がいい。世の中には僕みたいに8歳年上の、しかも子供がいる女性に惚れ込んで結婚してもらった“普通”じゃない男もいる」
「……あ」
自分のとんでもない失言に気付いた愛奈は限界まで目を見開いて固まってしまった。
(8歳上……というか桜田社長、何歳……?)
「それはそれとして、専務が情報漏洩を犯した責は重い。それなりの対応を取らざるを得ません。処分はこちらで検討します」
「しゃ、社長……!」
とうとう奥村専務の顔色が真っ白になった。しかし桜田社長は意に介さない。
「新見社長、サクラダペット内のコンプライアンス徹底を指示してください。聞くところによるとシステム管理部でも不正行為があったようだ。これ以上のゆるみは僕も放置できない」
初めて自分の名前を出された新見社長が椅子から飛び上がるよう立ち、深々と頭を下げる。
「その件に関しても、徹底的に調査し厳正な処分を致します。この度は弊社内でこのようなことがおき、申し訳ありませんでした」
「お願いしますね」