初恋を拗らせたワンコ彼氏が執着してきます
温かい家族
「唯花さん、いらっしゃい! おやつ一緒に食べよう。食べたらゲームしよう! それとも庭の亀見にいく?」
桜田家を訪問すると透の弟が大喜びで出迎えてくれた。蒼という8歳の男の子だ。
この家に出入りするようになって3ヶ月、あっさり自分に懐いてくれたきゅるんとした目の美少年がかわいくてしょうがない。
透がゴールデンレトリバーなら、この子はトイプードルだろうか。
「蒼くんこんにちは。庭に亀がいるの?」
顔を緩ませながら唯花は聞き返す。都内の高級住宅街に佇む桜田邸は建物も庭も広大だ。
「うん、庭の池にいるんだよ。教えてあげる!」
「蒼、唯花さんはちょっと家に寄っただけだ。すぐに俺と出かけるんだから邪魔するな」
「え、出掛けちゃうの? せっかく来てくれたのに……」
シュンと肩を落とす蒼を見ていると可哀そうになっていくらでも遊んであげたくなる。
「蒼くん、私、亀見たいな!」
「うんっ! じゃあ見に行こう」
唯花の言葉に蒼の顔がパッと輝く。
「……蒼は、ナチュラルにあざといんだよな」
困ったもんだと呆れている透にアナタが言いますか? と突っ込みたくなる。
父親は違うとはいえさすが透の弟、こういうところは兄に激似だと思う。
桜田家を訪問すると透の弟が大喜びで出迎えてくれた。蒼という8歳の男の子だ。
この家に出入りするようになって3ヶ月、あっさり自分に懐いてくれたきゅるんとした目の美少年がかわいくてしょうがない。
透がゴールデンレトリバーなら、この子はトイプードルだろうか。
「蒼くんこんにちは。庭に亀がいるの?」
顔を緩ませながら唯花は聞き返す。都内の高級住宅街に佇む桜田邸は建物も庭も広大だ。
「うん、庭の池にいるんだよ。教えてあげる!」
「蒼、唯花さんはちょっと家に寄っただけだ。すぐに俺と出かけるんだから邪魔するな」
「え、出掛けちゃうの? せっかく来てくれたのに……」
シュンと肩を落とす蒼を見ていると可哀そうになっていくらでも遊んであげたくなる。
「蒼くん、私、亀見たいな!」
「うんっ! じゃあ見に行こう」
唯花の言葉に蒼の顔がパッと輝く。
「……蒼は、ナチュラルにあざといんだよな」
困ったもんだと呆れている透にアナタが言いますか? と突っ込みたくなる。
父親は違うとはいえさすが透の弟、こういうところは兄に激似だと思う。