怜悧なCEOの恋情が溢れて、愛に囲われる政略結婚【マカロン文庫溺甘シリーズ2023】
「仕方ないから、俺が救世主になってやるよ」
なにが救世主だ。下心満載なのに。自分の発言に心底あきれる。
こうして俺は婚姻届に判を押し、冬璃と夫婦になった。
とはいえ、同居してすぐに体の関係を求めるほど、俺はゲスではない。
まずは一緒に暮らせればそれでいいんだ。
毎日冬璃の顔を見て、俺のそばにいてくれるだけで幸せを感じる。
冬璃は実家にいたころ、家事は家政婦の久米さん任せでほとんどしてこなかっただろう。
飯なんか作れなくたってかまわない。
今のご時世、妻の役割だと決めてかかるほうがおかしい。
ベッドを使えと言ったのに、リビングのソファーで寝ていた冬璃を発見し、想像以上に落胆する俺がいた。
そんなに警戒しなくても襲ったりしないのに。
嫌がる女に対して欲望をぶつける身勝手な趣味はない。
ソファーから冬璃を抱き起こし、そっとベッドに寝かせる。
こっちはゆっくり距離を詰めるつもりなのだから、夫婦別寝など認めてたまるか。
だけどいつか絶対、愛し合ったあとに冬璃を抱きしめたまま朝を迎えると心に決めた。
なにが救世主だ。下心満載なのに。自分の発言に心底あきれる。
こうして俺は婚姻届に判を押し、冬璃と夫婦になった。
とはいえ、同居してすぐに体の関係を求めるほど、俺はゲスではない。
まずは一緒に暮らせればそれでいいんだ。
毎日冬璃の顔を見て、俺のそばにいてくれるだけで幸せを感じる。
冬璃は実家にいたころ、家事は家政婦の久米さん任せでほとんどしてこなかっただろう。
飯なんか作れなくたってかまわない。
今のご時世、妻の役割だと決めてかかるほうがおかしい。
ベッドを使えと言ったのに、リビングのソファーで寝ていた冬璃を発見し、想像以上に落胆する俺がいた。
そんなに警戒しなくても襲ったりしないのに。
嫌がる女に対して欲望をぶつける身勝手な趣味はない。
ソファーから冬璃を抱き起こし、そっとベッドに寝かせる。
こっちはゆっくり距離を詰めるつもりなのだから、夫婦別寝など認めてたまるか。
だけどいつか絶対、愛し合ったあとに冬璃を抱きしめたまま朝を迎えると心に決めた。