怜悧なCEOの恋情が溢れて、愛に囲われる政略結婚【マカロン文庫溺甘シリーズ2023】
部屋着に着替えてダイニングに戻ってきた彼に、温めなおした肉じゃがを出す。
すると彼は箸をつける前に、小さな白い紙の袋をテーブルの上に置いた。
「それなに?」
「冬璃が心配するから、夕方病院に行って薬をもらってきた。風邪だそうだ」
袋の中身は処方された薬で、三日分の抗生剤や解熱剤などが入っていた。
私がそれらを見ているあいだに、束縒は両手を合わせたあと料理に箸を伸ばす。
「肉じゃが、うまいな。体に沁みる」
「無理しなくていいよ?」
「無理なんかしてない。本当だ。冬璃は料理上手だったんだな」
料理を完食した束縒は、「ごちそうさま」と手を合わせたあと、グラスの水で薬を飲んだ。
私はそれを心配そうに見つめることしかできない。
「悪い、ちょっと寝ていいか? 薬飲んだから、たぶん自然に眠くなると思う」
私はうなずきつつ、束縒が座っている椅子の横に立って彼のおでこに手を当てた。
「熱があるじゃない!」
「まぁ、風邪だしな」
「早く横になって!」
すると彼は箸をつける前に、小さな白い紙の袋をテーブルの上に置いた。
「それなに?」
「冬璃が心配するから、夕方病院に行って薬をもらってきた。風邪だそうだ」
袋の中身は処方された薬で、三日分の抗生剤や解熱剤などが入っていた。
私がそれらを見ているあいだに、束縒は両手を合わせたあと料理に箸を伸ばす。
「肉じゃが、うまいな。体に沁みる」
「無理しなくていいよ?」
「無理なんかしてない。本当だ。冬璃は料理上手だったんだな」
料理を完食した束縒は、「ごちそうさま」と手を合わせたあと、グラスの水で薬を飲んだ。
私はそれを心配そうに見つめることしかできない。
「悪い、ちょっと寝ていいか? 薬飲んだから、たぶん自然に眠くなると思う」
私はうなずきつつ、束縒が座っている椅子の横に立って彼のおでこに手を当てた。
「熱があるじゃない!」
「まぁ、風邪だしな」
「早く横になって!」