夜が明けたら君に幸せを。
朝陽がぽかーんと間抜けな顔で口を開けていたかと思うと、ぶっと吹き出して笑った。



「あははっ。すごい、明日香…あははっ」



朝陽が笑ってくれたことが嬉しくて、私までつられて笑う。


二人の笑い声が夕方の公園に響いていた。



「ねえ朝陽。今日が泣くほど辛かったなら、きっと明日は楽しいよ」


「え…?」


「だから、大丈夫」



なんの根拠があってそんなことを言ったのかわからない。


だけど目の前にいる朝陽にもう悲しい顔なんてさせたくなかったから。朝陽は笑っている方がずっと似合うから。



「…俺、家に帰る」


「じゃあ私も」



すっかり暗くなってしまった公園を出て、方向の違う朝陽と手を振ってわかれる。



「…明日香!」



ふと朝陽に呼び止められて、振り返る。



「もしも…明日香が苦しんで困ったその時は、俺が必ず助けるよ!約束!」
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