夜が明けたら君に幸せを。
side朝陽
俺が明日香と会ったのはたったの一回。
母さんが出て行ってから数日後のある夕方だった。
「ねえ朝陽。今日が泣くほど辛かったなら、きっと明日は楽しいよ」
明日香の言葉に笑顔に、救われた。
もう一度会いたかった。
…だけど俺は、離婚した父さんが仕事場に近い家に引っ越したいと言ったことから引っ越しをして、明日香とはあれっきり会うことはなかった。
もう一度再会したのは高校の時。
自分のクラスがF組だと知らずにA組から名前を確認していた時だった。
「如月…明日香…?」
明日香の名前を忘れたことはなかった。
名字もなかなかに珍しいものだったから、まさか同姓同名なわけないと思いながらA組を実際に見に行った。
そこにはあの日の面影を少しだけ残した明日香がいた。
「あす…っ」
話しかけて、もし忘れられていたらどうしようと思い直し踏みとどまった。
母さんが出て行ってから数日後のある夕方だった。
「ねえ朝陽。今日が泣くほど辛かったなら、きっと明日は楽しいよ」
明日香の言葉に笑顔に、救われた。
もう一度会いたかった。
…だけど俺は、離婚した父さんが仕事場に近い家に引っ越したいと言ったことから引っ越しをして、明日香とはあれっきり会うことはなかった。
もう一度再会したのは高校の時。
自分のクラスがF組だと知らずにA組から名前を確認していた時だった。
「如月…明日香…?」
明日香の名前を忘れたことはなかった。
名字もなかなかに珍しいものだったから、まさか同姓同名なわけないと思いながらA組を実際に見に行った。
そこにはあの日の面影を少しだけ残した明日香がいた。
「あす…っ」
話しかけて、もし忘れられていたらどうしようと思い直し踏みとどまった。