夜が明けたら君に幸せを。
パンッ!と甲高い音が響き、その直後にじわりと頬が熱く痛んだ。


…叩かれたんだと気付くのは、少し経ってから。



「何その言い方は?誰のおかげで生きてると思ってんの?」



…やっぱり、同じだ。


時間が戻ったかのように入学式の日の出来事がそのまま起きている。



…戻ったかのように、じゃなくて、もしかして本当に戻ったの?



「聞いてんの?」



お母さんの言葉でハッと我に返り、とりあえず謝って逃げるように家を出る。



学校の階段から落ちたかと思えば、入学式の日に時間が戻っていた。


…こんなこと、ある?



また死んだような毎日を繰り返さないといけないの?


自殺という方法に逃げようとした罰?



真相は私にわかるわけもなく、考えているうちに学校に着く。





見なくてもクラスなんてわかっているが、人の流れに逆らえずにクラス表が貼り出されている掲示板前まで行く。
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