夜が明けたら君に幸せを。
Chapter 1

死にたい夜

私の居場所はどこにもない。いらない。


どうせ離れていくなら、初めから一人でいた方がずっと楽だ。






「ねえ今日F組修学旅行行ってるんだってー」


「えなんで!?」


「ほら、私たちが行ってた時期はF組、インフルエンザで学級閉鎖だったじゃん?だから今日から行くらしいよ」


「ええーいいなー。もっかい修学旅行行きたいー!もう文化祭も終わっちゃったし、イベントないじゃんつまんなー」



「あー限定メロンパン売り切れてたー。今日こそ食いたかったのにー!」


「あれ買えたら結構な運使ってると言ってもいいくらい貴重だよな。一度は食いてぇ」



「見て見て!新作ネイル〜」


「きゃー!可愛いー!それどこの!?」



様々な会話が飛び交う教室に、私の声は一切ない。


いつも通りお弁当の包みを持って教室を出る。



廊下も、教室と同じようにキラキラと顔を輝かせて友達と話す人や会話で溢れている。
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