夜が明けたら君に幸せを。
そんな彼に背を向け、再び頬杖をつき目を閉じる。



クラスが変わったとしても、私の意志は変わらない。


誰とも関わらない。



…もう、傷つきたくないから。





担任から連絡事項が最後に伝えられ、今日はこれで解散となった。


お昼前に終わったから、「どこかに食べに行こう」などと誘い合っているクラスメイト達を一瞥し、教室を出る。



職員室に用があるという玲音に靴箱で待っているように念を押され、特に帰る人もいなかったため仕方なく靴箱で待つことにする。



「あ、いたいた。あす…じゃなかった、如月さん」



名前を呼ばれ反射的に顔を上げてから、後悔をする。


目の前へ笑顔で駆け寄ってきた彼、汐江くんに、「げっ」とあからさまに顔をしかめる。



「あはは、そんなあからさまに嫌な顔しなくても、なんもしないって。ただ、連絡先交換したいなーって」


「…はあ?」



この人、どういう神経をしているの?


普通、あんなに感じ悪かった女子に連絡先を聞く?
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