夜が明けたら君に幸せを。
「あ」
廊下を歩いていると、前からスマホをいじっている汐江くんが歩いてきているのが見えて、思わず声を出してしまいハッとする。
それに気づいた玲音が私が嫌がってると思ったのか、さりげなく通路側を歩いてくれた。
徐々に汐江くんが近づいてきて、ふと顔を上げた拍子に目が合う。
少しどきりとしたが、汐江くんはふいっと視線を逸らし、そのまま何も言わずに横を通り過ぎた。
「あーさーひーくんー!」
入学式と同じ女の子があの日と同じように駆け寄ってきたかと思うと、汐江くんに後ろから思いっきり抱きついた。
その拍子に彼女の可愛く巻いたツインテールが揺れる。
「なに?」
「萌、観たい映画があるから朝陽くんと行きたいなあ」
「はいはい。行こうか」
仲良く腕を組んだまま、二人は帰っていった。
「汐江が女絡み激しいって噂、本当なんだな」
「…え?」
「あいつの同中ってクラスメイトが言ってたんだよ。中学の頃、特定の彼女は一切作らないけど常に女子連れてたって」
廊下を歩いていると、前からスマホをいじっている汐江くんが歩いてきているのが見えて、思わず声を出してしまいハッとする。
それに気づいた玲音が私が嫌がってると思ったのか、さりげなく通路側を歩いてくれた。
徐々に汐江くんが近づいてきて、ふと顔を上げた拍子に目が合う。
少しどきりとしたが、汐江くんはふいっと視線を逸らし、そのまま何も言わずに横を通り過ぎた。
「あーさーひーくんー!」
入学式と同じ女の子があの日と同じように駆け寄ってきたかと思うと、汐江くんに後ろから思いっきり抱きついた。
その拍子に彼女の可愛く巻いたツインテールが揺れる。
「なに?」
「萌、観たい映画があるから朝陽くんと行きたいなあ」
「はいはい。行こうか」
仲良く腕を組んだまま、二人は帰っていった。
「汐江が女絡み激しいって噂、本当なんだな」
「…え?」
「あいつの同中ってクラスメイトが言ってたんだよ。中学の頃、特定の彼女は一切作らないけど常に女子連れてたって」