夜が明けたら君に幸せを。
ない、と言い切れなかった。
「誰かをもう一度信じることはたしかに難しい。だけど、明日香は今まで誰かに過去の話なんてしたことなかったのに、柏木には話したんだろ?それってさ、もう柏木のことを信じているからじゃないの?柏木なら、信用できるって思ったから話せたんじゃないの?それに、柏木のことは信じてもいいんじゃないかな。自分のことのように泣いてくれる人なんて、探してもそんなにいないよ」
「私…は…」
本当は、答えなんてとっくに出ていた。
気づかないふりをしてきて、何度も押し殺してきた気持ち。
空を見上げると、いつもと変わらない月が私を優しく見下ろしていた。
「誰かをもう一度信じることはたしかに難しい。だけど、明日香は今まで誰かに過去の話なんてしたことなかったのに、柏木には話したんだろ?それってさ、もう柏木のことを信じているからじゃないの?柏木なら、信用できるって思ったから話せたんじゃないの?それに、柏木のことは信じてもいいんじゃないかな。自分のことのように泣いてくれる人なんて、探してもそんなにいないよ」
「私…は…」
本当は、答えなんてとっくに出ていた。
気づかないふりをしてきて、何度も押し殺してきた気持ち。
空を見上げると、いつもと変わらない月が私を優しく見下ろしていた。