夜が明けたら君に幸せを。
暗闇の中、必死にもがくが腕を掴んでいる手は離れない。



すると、パチリと電気がつけられた。


突然ついた明かりに目が慣れず、何回か瞬きを繰り返してから顔を上げ、ハッと息を呑む。



私の腕をがっしりと掴んでいる人が一人、ガムテープを持っている人が一人、縄状のロープを持っている人が一人、のいつもの三人組が満面の笑顔を浮かべて目の前に立っていた。



叫ぶよりも先にガムテープで口を塞がれ、それでも抵抗しているとおなかを思いっきり蹴られた。


あまりの痛さに怯んだ隙を見逃されるはずもなく、腕と足をロープで縛られ、床に転がされる。



「はい、捕獲かんりょーと」


「で、これからどうする?」


「もう逆らえないほど痛い目見させたいよねー」


「…あ、そーだ」



一人の女子がにやりと笑い、ジャージのチャックを下まで下げてきた。



「ジャージって、脱がせやすくて便利だよね」


「ぷっ、あははまじ?」


「あ、ちょーどいいところにハサミまであるよー」



やめて、と叫びたいがしっかりと塞がれたガムテープの中で低くうめくことしかできない。
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