夜が明けたら君に幸せを。
止まっていた涙がまた溢れ出した。
朝陽は不思議だ。私が本当にほしい言葉をいつもくれる。救ってくれる。
「私も朝陽と出会えてよかったよ…っ」
朝陽は驚いたように目を見開いてから、嬉しそうに優しく笑った。
*
それから私は枯れるくらいたくさん涙を流して、朝陽はその間ずっと黙って頭を撫でてくれた。
やっとすっきりした頃にはもうすっかり辺りは暗くなっていた。
「もしも明日死ぬってわかったら、明日香は何をする?」
「…え?」
唐突に朝陽が聞いてきた質問を、泣きすぎてぼーとする頭で反芻する。
もしも明日死んでしまうなら、私は…。
「言いたいことを全部伝える、かな。死んでから後悔しないように、大切な人に言いたいことを全部伝えたい」
…そうだ。お父さんが出て行ったあの日から、お母さんと向き合うことをしてこなかった。
言いたいことはいつも呑み込んで、関わることをやめていた。
「…私、お母さんとちゃんと話してみる。いつまでも向き合うことを逃げていたら、私たちは一生前に進めないと思うから」
朝陽は不思議だ。私が本当にほしい言葉をいつもくれる。救ってくれる。
「私も朝陽と出会えてよかったよ…っ」
朝陽は驚いたように目を見開いてから、嬉しそうに優しく笑った。
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それから私は枯れるくらいたくさん涙を流して、朝陽はその間ずっと黙って頭を撫でてくれた。
やっとすっきりした頃にはもうすっかり辺りは暗くなっていた。
「もしも明日死ぬってわかったら、明日香は何をする?」
「…え?」
唐突に朝陽が聞いてきた質問を、泣きすぎてぼーとする頭で反芻する。
もしも明日死んでしまうなら、私は…。
「言いたいことを全部伝える、かな。死んでから後悔しないように、大切な人に言いたいことを全部伝えたい」
…そうだ。お父さんが出て行ったあの日から、お母さんと向き合うことをしてこなかった。
言いたいことはいつも呑み込んで、関わることをやめていた。
「…私、お母さんとちゃんと話してみる。いつまでも向き合うことを逃げていたら、私たちは一生前に進めないと思うから」