ツンデレ王子とメンヘラ姫のペット契約
タイ料理
車で行ったこともあり、ひなこはひと足先に目的地に着いた。近くのパーキングに車を停め、待ち合わせ場所に向かうと、タイ料理屋にはまだ誰も来ていなかった。
小日向さんから「地下鉄一本逃してしまい5分遅れます!先に入っててください(絵文字)」というLINEが来た。ひなこは「りょーかいしました!!」と返信すると、すぐに「本当ごめんなさい(絵文字)」とすぐに返事が来た。
ひなこは相変わらずの丁寧な対応で会ってもないのに惚れ惚れしていた。今日はどんな雰囲気で来るのかなと期待を胸に膨らませていた。
そしてしばらくすると、「遅れてすいません」と青い服に、黒いズボン、そしてショルダーバックを肩にかけた、私服の小日向さんが現れた。
私服かとひなこは胸をときめかせ、「どうぞ」と目の前の席に誘導した。
前回はスーツだったので気づかなかったが、ラフな格好の小日向さんは一段とかっこよく、こんな人と今だけでもデート気分を味わえるなんて幸せだと浮かれていた。
小日向さんは「何頼みます?」と顔を寄せてきたので、ひなこはドキドキしながら、「タイ料理ならガパオライス一択ですね」と元気よく言った。小日向さんはきっとみんなで取り合えるものをと思ってたみたいだが、ひなこはそういう気遣いはできないタイプなのでおかまいなしだったが、小日向さんは気にしてないようである。
「パクチー食べれますか?」と聞かれ、「食べれないです。というか、食べたことないです」と言うと、「それは僕のミスですね」と申し訳なさそうにした。
ひなこはそんなこと気にしないのにと思ったが、小日向さんが結構気にしてるので、食べれますと嘘をつけば良かったなと思った。
そして「パクチー食べれる人って味覚が鈍い人で、食べれない人は味覚が鋭い人らしいですよ」と知っていたうんちくを話すと「えぇそうなんですか」と意外にもウケていたので、ひなこは嬉しくなったのであった。
そして、「そういえば」と前置きし、「美織が来たくない。気分が乗らないってゴネてました」とチクると、小日向さんは見るからにぶすっと膨れ、「来なくてもいいですよ」と言った。そもそも今回の会は、美織が開催したようなものなのにともひなこは思った。しかし、そのおかげでまた新しい小日向さんの一面が見れて、少しひなこは満足していた。ただちょっとこの話をしたのは不味かったかなと反省し、「いつものことですから」と付け加えた。
しばらくすると、「遅れてごめんなさい」とまたギャルみたいな格好をした美織が現れた。ひなのは、今日いつにも増して気合が入ってるなぁと思った。
小日向さんは「いいですよ」と手をひらひらさせ、「何飲みます?」と優しく聞いた。美織は、空いていた小日向さんの隣に座り、「ハイボールにしよかっかなぁ」とぶりっ子をかました。ひなこはしまった、隣に座れば良かったと後悔するが、隣より目の前の方がよく顔が見えるなと思い、これでいいやという気分になった。
しばらく三人は色んな話をし、小日向さんが北海道出身で、大学は東京に行き、元カノと五年付き合っていたことを知った。それから、大阪に行くときに別れ、最終的に今の福岡に落ち着いたことを知った。
三十四歳で独身と聞いて、この格好良さでそれは何かあるだろと二人はツッコミたい気分だったが、とりあえずは会話に集中した。
二人は小日向さんのことは散々聞いたので、次はひなこの話になった。腐女子であり、生粋のジャニーズ好きということを告白し、実はその推しの東畑くんとの妄想話が十話あるが、聞くか?という話になると、二人は気になると言って、耳をひなこに傾けた。
小日向さんから「地下鉄一本逃してしまい5分遅れます!先に入っててください(絵文字)」というLINEが来た。ひなこは「りょーかいしました!!」と返信すると、すぐに「本当ごめんなさい(絵文字)」とすぐに返事が来た。
ひなこは相変わらずの丁寧な対応で会ってもないのに惚れ惚れしていた。今日はどんな雰囲気で来るのかなと期待を胸に膨らませていた。
そしてしばらくすると、「遅れてすいません」と青い服に、黒いズボン、そしてショルダーバックを肩にかけた、私服の小日向さんが現れた。
私服かとひなこは胸をときめかせ、「どうぞ」と目の前の席に誘導した。
前回はスーツだったので気づかなかったが、ラフな格好の小日向さんは一段とかっこよく、こんな人と今だけでもデート気分を味わえるなんて幸せだと浮かれていた。
小日向さんは「何頼みます?」と顔を寄せてきたので、ひなこはドキドキしながら、「タイ料理ならガパオライス一択ですね」と元気よく言った。小日向さんはきっとみんなで取り合えるものをと思ってたみたいだが、ひなこはそういう気遣いはできないタイプなのでおかまいなしだったが、小日向さんは気にしてないようである。
「パクチー食べれますか?」と聞かれ、「食べれないです。というか、食べたことないです」と言うと、「それは僕のミスですね」と申し訳なさそうにした。
ひなこはそんなこと気にしないのにと思ったが、小日向さんが結構気にしてるので、食べれますと嘘をつけば良かったなと思った。
そして「パクチー食べれる人って味覚が鈍い人で、食べれない人は味覚が鋭い人らしいですよ」と知っていたうんちくを話すと「えぇそうなんですか」と意外にもウケていたので、ひなこは嬉しくなったのであった。
そして、「そういえば」と前置きし、「美織が来たくない。気分が乗らないってゴネてました」とチクると、小日向さんは見るからにぶすっと膨れ、「来なくてもいいですよ」と言った。そもそも今回の会は、美織が開催したようなものなのにともひなこは思った。しかし、そのおかげでまた新しい小日向さんの一面が見れて、少しひなこは満足していた。ただちょっとこの話をしたのは不味かったかなと反省し、「いつものことですから」と付け加えた。
しばらくすると、「遅れてごめんなさい」とまたギャルみたいな格好をした美織が現れた。ひなのは、今日いつにも増して気合が入ってるなぁと思った。
小日向さんは「いいですよ」と手をひらひらさせ、「何飲みます?」と優しく聞いた。美織は、空いていた小日向さんの隣に座り、「ハイボールにしよかっかなぁ」とぶりっ子をかました。ひなこはしまった、隣に座れば良かったと後悔するが、隣より目の前の方がよく顔が見えるなと思い、これでいいやという気分になった。
しばらく三人は色んな話をし、小日向さんが北海道出身で、大学は東京に行き、元カノと五年付き合っていたことを知った。それから、大阪に行くときに別れ、最終的に今の福岡に落ち着いたことを知った。
三十四歳で独身と聞いて、この格好良さでそれは何かあるだろと二人はツッコミたい気分だったが、とりあえずは会話に集中した。
二人は小日向さんのことは散々聞いたので、次はひなこの話になった。腐女子であり、生粋のジャニーズ好きということを告白し、実はその推しの東畑くんとの妄想話が十話あるが、聞くか?という話になると、二人は気になると言って、耳をひなこに傾けた。