ツンデレ王子とメンヘラ姫のペット契約

大学

ひなこは二週間が経ち、ようやく大学に来ることができた。ひなこは和真を見つけると、何回か家まで食料を運んでくれたのでお礼を言った。

和真は「もういいのかよ」と言うと、ひなこは「すこぶる元気」と元気に言った。隣にいた佳音は「良かったですー」と相変わらずな喋り方で言った。それに、佳音は今日本当は大学をサボるつもりだったが、「ひなこ先輩が来るなら私も行きますー」と可愛いLINEを送ってきていた。

日頃は多少ムカつく所もある佳音だが、ほんと可愛い奴めとひなこは佳音の頭をわしゃわしゃとボサボサにした。

佳音は「やめてくださいよー」と怒っていたが、まんざらでもなさそうであった。

ピロンとスマホが鳴ったのでスマホ見ると、美織からLINEが来ていた。

美織は小日向さんとの飲みに行けなかったひなこを不憫に思い、早速次の予定を立ててくれていた。

美織は前回小日向さんがひなこに対して、「楽しみにしてたのに行けなくて残念ですね」と言っていたらしいが、自分には小日向さんが楽しみにしていたなんて言ってくれなかったのでヤキモチを妬いた。美織はあくまでひなこに対して思ってたらしいよと言っていたが、それでもひなこは複雑だった。

今週の金曜は近くの溝田川の花火大会であり、ひなこはとても楽しみにしていた。それに、小日向さんも一緒に行けるとなったらどんなに幸福だろうとひなこは思った。

コロロで約二週間苦しめられたが、これは神様がくれた幸福なんだと大袈裟なことも思った。

その後は講義なんて忘れてひなこはずっと上の空だった。
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