ツンデレ王子とメンヘラ姫のペット契約
残業
夜も更け、辺りは暗くなっていた。会社で、まだ残業で残っているのはもはや小日向とこころだけだった。
もちろんこころは日頃から、残業などはほとんどせず定時で帰れるが、今日はわざわざ小日向さんのために残業してるふりをして残っていた。
というのも、前回無理矢理予定をこじつけた約束の日が今日だったからである。
小日向は、「ふぅ」と言うと大きな伸びをした。そして、こころに「行きますか」と言った。
するとこころは嬉しそうに「はい」と言ったのだった。
二人はいつものようにジムに行き、汗を流し、行きつけの定食屋に来た。
こころは誰も邪魔者がいなくて、ゆっくり小日向さんと二人っきりで話すことができると満足げだった。
だからだったかもしれない。その平和は、一本の電話で崩れた。
小日向は電話が鳴ると、「すまん」と言い、席を立った。こころはこんな時間に誰だろうと思ったが、戻ってきた小日向さんの顔を見て確信した。
ひなこだ。明らかに電話する前より顔が明るくなっていた。それに最近、宇賀山さんもひなこ側を応援してるようで、本当に鬱陶しいウザ山だなと歯痒く思った。
小日向さんは席に戻ると、「すまん、急用で帰る」とごめんのポーズをして帰ってしまった。
こころはあまりにも突然のことだったので、呆気に取られ、口から食べていたものがいくらか溢れた。
あんなに苦労して予定をこじつけたのに今日は一体何だったんだと地団駄を踏むほかなかったのだった。
もちろんこころは日頃から、残業などはほとんどせず定時で帰れるが、今日はわざわざ小日向さんのために残業してるふりをして残っていた。
というのも、前回無理矢理予定をこじつけた約束の日が今日だったからである。
小日向は、「ふぅ」と言うと大きな伸びをした。そして、こころに「行きますか」と言った。
するとこころは嬉しそうに「はい」と言ったのだった。
二人はいつものようにジムに行き、汗を流し、行きつけの定食屋に来た。
こころは誰も邪魔者がいなくて、ゆっくり小日向さんと二人っきりで話すことができると満足げだった。
だからだったかもしれない。その平和は、一本の電話で崩れた。
小日向は電話が鳴ると、「すまん」と言い、席を立った。こころはこんな時間に誰だろうと思ったが、戻ってきた小日向さんの顔を見て確信した。
ひなこだ。明らかに電話する前より顔が明るくなっていた。それに最近、宇賀山さんもひなこ側を応援してるようで、本当に鬱陶しいウザ山だなと歯痒く思った。
小日向さんは席に戻ると、「すまん、急用で帰る」とごめんのポーズをして帰ってしまった。
こころはあまりにも突然のことだったので、呆気に取られ、口から食べていたものがいくらか溢れた。
あんなに苦労して予定をこじつけたのに今日は一体何だったんだと地団駄を踏むほかなかったのだった。