ツンデレ王子とメンヘラ姫のペット契約

小学校

ひなこは小学校に着くと、元気よく「こんにちは」と言いながら職員室のドアを開けた。

すると、昼過ぎなのであまり先生はいなかったが、ちらほらと「こんにちは」と返す声が聞こえた。

ひなこは自分の席に座り、今日の授業を確認した。表には自分の担当は一時間しかなく、今日は楽だなと浮かれた。

このバイトは後輩の佳音に紹介してもらったバイトである。教師を目指している生徒がこぞってやろうとする人気バイトだが、なんのツテか、二人はするりとその高倍率をすり抜けたのだった。

ひなこは授業の補佐の準備をし、早速教室に入ると、すぐに生徒が近寄ってきて「彼氏できた？」と何やらよからぬことを言ってきたのである。

これはいつものやりとりでひなこは苦い顔をした。子供とは言え、痛いところを突いてくる。むしろ子供だからかと自分でツッコミを入れるが、いるよと言えない自分を虚しく思うのだった。

やがて授業が終わり、「お疲れ様でした」と言い、学校を出た。

そして、美織と待ち合わせしている、屋台に向かった。