乙女系ギャルゲーRPGの世界に生まれた私はモブの中のモブ?
人気ナンバーワンは『崇拝』されている
「新入生代表、魔法剣学科所属のレイガ様お願いします」
新入生代表の人は誰もが見とれるくらい綺麗な人だが、近づきずらい冷たいイメージをもっている人だ。
学園内外で崇拝されている人でゲームのプレイヤー達も崇拝していた。
ゲームで人気ナンバーワンの男キャラだ。
(一応、ギャルゲーなのに人気ナンバーワンが男って凄いな。まぁ、そんな事いったら私なんて女のくせにギャルゲーの世界に転生していて、しかもモブってと思うけどさ)
「レイガ様!」
「キャー!!レイガ様ー!」
レイガくんは男女の声援を受けて立ち上がり壇上に向かった。
レイガくんは、みんなに『レイガ様』と呼ばれてる。ちなみに、主人公達にも先生達にも呼ばれている。(私は『レイガくん』と呼んでるけど)
その理由の一つが、この世界の英雄の父親と美の女神と名高い母親を両親にもっているからだ。
レイガくん自身も有名でかなり強いモンスターの軍団を一人で倒したり、会得が難しい魔法を中学生になる前に会得していたりと色々とチートなのだ。
「これで入学式を終了致します」
色々考えていたら入学式が終わっていた。
終わったので私は学園で余り誰も来ない裏庭の泉まで向かおうとした。
「ちょっと、そこの貴方!カンナに近づいて何するつもりよ」
「え!ぼ、僕?」
「貴方に決まっているじゃない!私の友達に何するつもりだったのよ!」
「えー!ご、誤解、誤解だよ!僕は、ただ」
「言い訳するつもり!貴方がカンナに近づいて来てからカンナが困った顔をしていたじゃない!」
「誤解です!ケーラ!彼は私の事を心配して話しかけてくれたの」
イベントが始まった。
彼女は、カンナの親友の拳士学科の『ケーラ』ちゃんだ。
彼女もヒロインの一人でツンデレ担当の子だ。この子も学園で人気が高い。
(あ、確かこのあと)
「何をしている?騒ぐなら他所でしろ。俺は急いでいるんだ。そこを退け」
「レイガ様!」
「君は、確か新入生代表の、」
「ちょっと、貴方!レイガ様の邪魔でしょう!早く退きなさい!」
(レイガくんが初めて主人公に接触するイベントだった。しかし、レイガくん何処に急いでたんだろう?ゲームでも説明されてないから私も知らないんだよね)
私は改めて泉まで向かった。
「~♪~♪~♪~♪~。よし、帰るか」
私が余り誰も来ない泉に行くのは歌を唄う為だ。
私は吟遊学科に所属しているけど、私は歌ではなく楽器を武器にしている。
ちなみに『横笛』だ。
実は人前で唄うのが私は恥ずかしいのだ。
けど、歌を唄う事は好きなので誰も来ない泉に来て歌っているのだ。
(ん?あれは)
「いつから居たの?」
「さっき来たばかりだが?」
「レイガくん、忍び歩きするから来たの気づかなかったよ」
レイガくんが来ていた。