☆長編・vol.1君の笑顔が生きてる僕の証
気づいてあげられなかった……
小五郎が呼んだ救急車が到着し……コナンは救急隊員に寄って、蘭や小五郎に付き添われ救急車で近くの病院へと運ばれていた………。
救急車のサイレンを聞きながら、蘭は意識のないコナンの手をギュッとにぎり……瞳を潤ませながら、コナンを一点に見つめ、無事を祈っていた。
小五郎も、そんな蘭の後ろから視線をコナンに落としながら、口には出さなかったけど…心の底から、コナンを心配していた。
救急隊員の手によって、処置を施されていたコナンの口元には、酸素マスクが装着され…呼吸の弱いコナンを助けていた。
救急車から、ストレッチャーで病院の中へと運ばれて行くコナンは、相変わらず意識がなく………そのまま、処置室へと姿を消した。
「お父さん………」
「大丈夫だ……大丈夫」
蘭を励ましながら、小五郎もそう呟きながら不安いっぱいの思いで、処置室の扉を見つめていた。
本当に、無事でいてくれと……そんな思いを兼ねて……処置室の扉が開くまで、待ち続けた。
そして、数十分して……処置を終え入院着に着替えさせられたコナンは呼吸器を付けられ、看護婦さんにベッドを押されながら、ICUへと運ばれた。
「コナン君!!」
真っ先に駆け寄る蘭は、看護婦さんと一緒にICUに運ばれて行くコナンの後をついて行く……。
「毛利さん……でしたね?」
「はい……。あの、コナンは……」
「ちょっと、気になることがありまして……」
そう、声をかけられる小五郎に、嫌な思いが胸を掻き立てる。
「コナン君、コナン君!!」
「大丈夫ですよ!今は眠ってるだけですから……」
心配し続ける蘭に、看護婦さんは優しく声をかけ、蘭を落ち着かせた。
「はい……」
そう、返事をしながらも…蘭の視線はコナンから離れなかった。
その後から、先生と一緒にICUへやって来た小五郎は、静かに娘の名前を呼んだ……。
「蘭………」
「お父さん……先生………」
先生がコナンの様子を見る為、蘭は一度コナンから離れた………。
そして、先生はコナンの喉に手を触れ……違和感を確認する……。
コナンも、先生に喉を触れられて…無意識に眉間にシワを寄せ、苦しそうに喉を動かした……。
「もしかしたら………」
「え?」
「いや、まだ分かりませんが……もしかしたら、喉に何か出来てるのかも知れません……検査してみないと分からないので、一度検査入院をして頂いて……様子を見て見ないことには…」
「先生……あの………」
先生の話を聞き……蘭も小五郎も不安が胸を過る…………。
「まぁ、私の気のせいだといいんですがね………」
そういって、にこりと笑う先生の表情を見て……小五郎も愛想笑いしか出来なかった。
「まぁ、今の状態では……重体という訳ではありませんし……夜が明ければ、一般病棟に移れますよ…」
「そうですか……」
その言葉に、漸く二人は一息つく事ができた……。
先生が去って行った後………蘭は、コナンの手をギュッと握った……。
「コナン君……」
そう言って、蘭はコナンの頭を優しく撫で……倒れるまで気づけなかった、気づいてあげられなかった事への悔しさが蘭を苛立たせる……。
コナンのベッドから離れる前に、先生が言った“もしかしたら、我慢していたのかも…”という、一言が胸に刺さる……。
「お父さん…どうして、気づいてあげられなかったのかな…」
「蘭……」
「気づいてあげられなくて、ごめんね…コナン君……」
小五郎が見守る中…蘭はコナンの手を握りしめて、涙を流していた……。
救急車のサイレンを聞きながら、蘭は意識のないコナンの手をギュッとにぎり……瞳を潤ませながら、コナンを一点に見つめ、無事を祈っていた。
小五郎も、そんな蘭の後ろから視線をコナンに落としながら、口には出さなかったけど…心の底から、コナンを心配していた。
救急隊員の手によって、処置を施されていたコナンの口元には、酸素マスクが装着され…呼吸の弱いコナンを助けていた。
救急車から、ストレッチャーで病院の中へと運ばれて行くコナンは、相変わらず意識がなく………そのまま、処置室へと姿を消した。
「お父さん………」
「大丈夫だ……大丈夫」
蘭を励ましながら、小五郎もそう呟きながら不安いっぱいの思いで、処置室の扉を見つめていた。
本当に、無事でいてくれと……そんな思いを兼ねて……処置室の扉が開くまで、待ち続けた。
そして、数十分して……処置を終え入院着に着替えさせられたコナンは呼吸器を付けられ、看護婦さんにベッドを押されながら、ICUへと運ばれた。
「コナン君!!」
真っ先に駆け寄る蘭は、看護婦さんと一緒にICUに運ばれて行くコナンの後をついて行く……。
「毛利さん……でしたね?」
「はい……。あの、コナンは……」
「ちょっと、気になることがありまして……」
そう、声をかけられる小五郎に、嫌な思いが胸を掻き立てる。
「コナン君、コナン君!!」
「大丈夫ですよ!今は眠ってるだけですから……」
心配し続ける蘭に、看護婦さんは優しく声をかけ、蘭を落ち着かせた。
「はい……」
そう、返事をしながらも…蘭の視線はコナンから離れなかった。
その後から、先生と一緒にICUへやって来た小五郎は、静かに娘の名前を呼んだ……。
「蘭………」
「お父さん……先生………」
先生がコナンの様子を見る為、蘭は一度コナンから離れた………。
そして、先生はコナンの喉に手を触れ……違和感を確認する……。
コナンも、先生に喉を触れられて…無意識に眉間にシワを寄せ、苦しそうに喉を動かした……。
「もしかしたら………」
「え?」
「いや、まだ分かりませんが……もしかしたら、喉に何か出来てるのかも知れません……検査してみないと分からないので、一度検査入院をして頂いて……様子を見て見ないことには…」
「先生……あの………」
先生の話を聞き……蘭も小五郎も不安が胸を過る…………。
「まぁ、私の気のせいだといいんですがね………」
そういって、にこりと笑う先生の表情を見て……小五郎も愛想笑いしか出来なかった。
「まぁ、今の状態では……重体という訳ではありませんし……夜が明ければ、一般病棟に移れますよ…」
「そうですか……」
その言葉に、漸く二人は一息つく事ができた……。
先生が去って行った後………蘭は、コナンの手をギュッと握った……。
「コナン君……」
そう言って、蘭はコナンの頭を優しく撫で……倒れるまで気づけなかった、気づいてあげられなかった事への悔しさが蘭を苛立たせる……。
コナンのベッドから離れる前に、先生が言った“もしかしたら、我慢していたのかも…”という、一言が胸に刺さる……。
「お父さん…どうして、気づいてあげられなかったのかな…」
「蘭……」
「気づいてあげられなくて、ごめんね…コナン君……」
小五郎が見守る中…蘭はコナンの手を握りしめて、涙を流していた……。