お師匠様とイチャイチャしたい!


小さな村の山の麓にちょっとボロくて狭い二階建ての家がある。
一階は仕事場、二回は居住スペース。

玉子の焼けるいい匂いに誘われて私はキッチンに顔を出した。

「お師匠様、おはよぉ」

「おお?やっと起きたか、寝坊助」

「寝坊助じゃないよ、お師匠様が早すぎるだけでしょ」

私はギギギっと椅子を引き座る。
すぐにできたてのオムレツとロールパンが目の前に置かれた。

「さっさと食っちまえ」

「はーい、いただきまぁす」

口の悪いお師匠様は私の前にどっかり座ると、自分もモソモソと食べだした。

「美味しいっ!」

「そりゃよかったな」

満面の笑みの私と対照的にお師匠様はクールに笑った。
その顔はいつ見ても格好いい。

銀色で細く流れるような髪は肩より長く、ひとつで結わえている。
美しく整った容姿は、昔から変わらない。
口の悪さもぶっきらぼうなところも、だけど本当はとっても優しいところも、出会った頃のまま。

『ローサ』

低くて落ち着いた声で名前を呼ばれると胸がきゅんっとなる。
いつからかわからないけど、私はお師匠様に恋をしていた。
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