こっちおいで



パキン




「ん……ああ゛っ……」




警官は、もがき苦しみ



やがて動かなくなって



――――バラバラになった。



暗くてよく見えない

けれど



警官が変わり果てた姿になったのは


あたりに血だまりができたのは


全部


ゼロくんの仕業だということだけ、理解できる。



わたしを守ってくれた少年は

真っ白なシャツを赤黒く染めている。



「……ゼロ、くん……」



これは、幻?



いいや……


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