【プロット】悪役令嬢は夢の調香師になって破滅回避します!〜何故か第二王子に婚約を申し込まれました〜
【二話】

アンネローゼは体調を崩した事から父に「王都で暮らすのは疲れたので領地で静養したい」と申し出る。こうすれば身体が弱いと思われて第二王子の婚約者候補から外れると思ったから。娘を溺愛する父はすぐに領地へ向かうように手配した。我儘令嬢だったから侍女が誰も領地までついてきてくれなかった事に苦笑する。
領地行きにはもう一つの目的があった。アンネローゼが生まれた公爵家の領地は、花の名産地。一番の特産は薔薇。昔々公爵家に降嫁した王女が薔薇を愛していたことから、当時の公爵が薔薇の産地にしたと伝えられている。アンネローゼの名前から分かる通り、代々薔薇を愛している家門だった。他にもラベンダーやジャスミン、ゼラニウムやライラックなど様々な花々が育てられている。それらを確認して香水によさそうな品種を探す。場合によっては品種改良をしようと考えていた。
公爵領について薔薇園を見て回っていると、華やかで爽やかさもある香りの薔薇を見つける。芳しいほど香る薔薇は前世でも嗅いだことのない良い香り。品種名は公爵家の名前が入った「エーゼルシュタインローズ」。これを使って香水を作りたいと決意する。
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