3年後離婚するはずが、敏腕ドクターの切愛には抗えない
握られた手の力を強めると、理人さんはふわりと笑った。
「好きだよ、野々花。こんなに好きなったのは野々花が初めてだし、この先もっと野々花を好きになる自信がある。野々花にも同じように俺を好きになってほしい。そのための努力は惜しまないし、絶対に幸せにすると誓う。だから契約結婚じゃなくて、恋愛結婚をしてくれませんか?」
これは夢じゃないんだよね。理人さんも私と同じ気持ちなのだと信じてもいいよね?
このまますぐに「はい」と返事をしたいところだけれど、私はまだ理人さんになにも伝えられていない。
溢れそうになる涙を堪えて理人さんを見つめた。
「理人さん、私……契約を破ってしまったんです。渡部さんが現れて理人さんと気まずくなっちゃって、ひとりではどうしたらいいのかわからなくなってしまい、奈津希と鈴木君に私たちの関係を話しちゃったんです」
「そうか」
理人さんは相槌を打ちながら私の話に耳を傾けた。
「それだけじゃありません。……私、鈴木君に抱きしめられて。鈴木君の気持ちに全然気づかなくて、最低なことをしてしまいました」
鈴木君は普通に接してくれたけれど、間違いなく彼を傷つけてしまった。
「だけど私にとって鈴木君は本当に友達以上には思えなくてっ……気持ちに応えることはできませんでした」
感極まり、堪えていた涙が溢れ出してしまう。そんな私の涙を理人さんは優しく拭う。
「好きだよ、野々花。こんなに好きなったのは野々花が初めてだし、この先もっと野々花を好きになる自信がある。野々花にも同じように俺を好きになってほしい。そのための努力は惜しまないし、絶対に幸せにすると誓う。だから契約結婚じゃなくて、恋愛結婚をしてくれませんか?」
これは夢じゃないんだよね。理人さんも私と同じ気持ちなのだと信じてもいいよね?
このまますぐに「はい」と返事をしたいところだけれど、私はまだ理人さんになにも伝えられていない。
溢れそうになる涙を堪えて理人さんを見つめた。
「理人さん、私……契約を破ってしまったんです。渡部さんが現れて理人さんと気まずくなっちゃって、ひとりではどうしたらいいのかわからなくなってしまい、奈津希と鈴木君に私たちの関係を話しちゃったんです」
「そうか」
理人さんは相槌を打ちながら私の話に耳を傾けた。
「それだけじゃありません。……私、鈴木君に抱きしめられて。鈴木君の気持ちに全然気づかなくて、最低なことをしてしまいました」
鈴木君は普通に接してくれたけれど、間違いなく彼を傷つけてしまった。
「だけど私にとって鈴木君は本当に友達以上には思えなくてっ……気持ちに応えることはできませんでした」
感極まり、堪えていた涙が溢れ出してしまう。そんな私の涙を理人さんは優しく拭う。