3年後離婚するはずが、敏腕ドクターの切愛には抗えない
 そこから私たちの関係は大きく変化した。お義母さんは私の身の回りの世話を進んでやってくれて、同じ時間を過ごすうちに話す機会も増えていき、今ではまるで本物の母娘のように接することができるまでになった。

 お義父さんも頻繁にお見舞いに来てくれて、少しずつ打ち解けることができている。

「よかったな、おばあ様が暮らす施設が決まって」

「はい。これも全部お義父さんとお義母さんのおかげです」

 入院して二カ月半が過ぎた今日、仕事が終わった理人さんはいつものように私の病室にやって来た。

 いつもソファで寝ていると知った看護師が簡易ベッドを用意してくれて、理人さんもベッドで眠れるようになった。
 お互いベッドに入ってから、その日の出来事を報告し合うのが日課になっている。

 二週間ほど前に祖母がお見舞いに来てくれて、施設のパンフレットを一緒に見てほしいと言われた。どこがいいかふたりで悩んでいた時にお義母さんが来て、事情を聞くとお義父さんに掛け合ってくれたのだ。
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