3年後離婚するはずが、敏腕ドクターの切愛には抗えない
「なにがあった? もしかして父さんと母さんが家に来たのか? なにか言われた?」

 矢継ぎ早に聞かれ、答える暇も与えてもらえない。

「それとも野々花自身になにかあったのか?」

 どうやら私があんな意味深なメッセージを送ってしまったせいで、なにかあったのだと勘違いさせてしまったようだ。

「すみません、変なメッセージを送っちゃって。違うんです。ただ、理人さんと会って話したいことがあったから帰ってきてほしかっただけなんです」

「じゃあなにか起こったわけじゃないんだな」

「はい、ご心配をおかけしてしまってすみませんでした」

 理人さんは安心したのか、表情を緩めた。

「それならいい。……悪い、食事するタイミングで帰ってきてしまって。話は食べ終わったら聞かせてくれ」

 そう言ってリビングから出て行こうとする理人さんの腕を、咄嗟に掴んでしまった。

「野々花?」

 当然理人さんは困惑している。
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