ねこはちさん〜魔法を手にしたネコ〜

「何だよ、じっと見て。照れるじゃねぇか」

「!!」



やっぱり!

このネコがしゃべっている!?



「おめぇさん、誰だい?」



ネコが近寄ってくる。



「わ、私……?」

「あはははっ、おめぇさん以外に誰がいるっていうんだい」

「と、寅山です。寅山 朝子……」

「オレは猫野 八助ってんだ。今日からそこにある小学校に通うぜ。よろしくな」



(小学校に通う……ネコ!?)



「ねこはちさんって呼んでくれや」

「はぁ、ねこはちさん……」

「それはそうと、おめぇさん、時間は大丈夫かい?遅刻しないかい?」



遅刻……?

はっ!!

そうだった!!



ねこはちさんは、
「じゃ、先に行くぜ」
と、ピューってかけ出した。



その足の速いのなんのって……。



「あっ!私も走らなくちゃ!!」



ぼーっとしちゃったけれど。

私も一生懸命に走った。

まぁ、結局遅刻しちゃったけれど。


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