『絶対言わないでください!』保健室で起きたヒミツ♡の話
「センセー、今日昼なんだった?」



最近
昼休みに天ヶ崎くんが来る



「んー?お弁当だよ
自分で作ってるから適当だけどね」



「いいな…オレも食べたかった」



「天ヶ崎くんは?
お母さんのお弁当?」



「オレはバナナと水」



「だけ!?」



「大会前で減量中」



「そっか…
懐かしいな」



マネージャーやってた時
みんな減量してて
私だけ普通に食べるのが申し訳なかった


「育ち盛りなのに食べれない生徒たち
見てらんない」

そう言ってた城田先生思い出す



「大会頑張ってね」



「じゃ、好きな人のために頑張ろうかな…」



「天ヶ崎くん、好きな人いるんだ」



やっぱり菊池さん?



「うん、いるよ…
センセーが作れって言ったんじゃん
そしたら学校来たくなるって…」



え…

私が言ったから?



「そーだったね
ね、ホントだったでしょ!
天ヶ崎くん、欠席減ったもんね」



私の言うとおりにするなんて
かわいいとこあるじゃん



「センセーは?
今、好きな人いる?」



「んー…私?
私は…うん、いるよ…」



いることにしておこう



「どんな人?」



どんな?

どーしても城田先生が浮かぶ



「優しい人!
でも、頼りないところもあって
ちょっとドジだけど…
一生懸命で…」



って、ちょっとディスってるじゃん
城田先生のこと



「カレシ?」



カレシ…ではない

ぜんぜんない



キーンコーンカーンコーン…



「ほらほら、授業始まるよ!
急いで!」



「センセー、最近肌荒れしてるよ
カレシと夜更かししすぎじゃない?
弁当、野菜多めのほうがいんじゃね?」



「子供はそんな心配しなくていいの!」



さっき、かわいいと思ったの撤回!

まったく生意気な高校生!
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