幸せのつかみ方
このソファに座ったのは裕太と話し合った時ぶりだった。


あの日、なかなか離婚届を提出してくれない裕太と口論になっていた。
それを思い出していると、裕太がキッチンからリビングに移動してきた。

「はい。熱いから気を付けて」
裕太がテーブルにコーヒーを置いた。



裕太は私の直角に位置するソファに座った。

「綺麗にしてるのね」
と言うと、
「千夏たちが来るから頑張った」
と頭を掻いて笑った。

裕太から受け取ったコーヒーを一口飲んだ。
いい香りがする。
裕太が入れるコーヒーは昔から美味しかったなと思った。


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