幸せのつかみ方


「知り合い?」
急に裕太に聞かれ、自分が樹さんに気をとられていたことに気が付いた。
「あ、うん。職場の方」
「へえ」


止まっていたナイフとフォークを再び動かす。

「仕事はどうだ?」
「うん。ま、普通に頑張ってるよ」
「そうか。一人暮らしは?」
「うん。快適」
「・・・なんとも返事に困るな」
「そう?裕太は?」
「俺?俺は・・・・慣れないな」
「ふうん」

那奈さんとはどうなっているのだろうか?
一緒に暮らしているのだろうか?まだなのか?

さすがに尋ねにく過ぎる質問だ。


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