幸せのつかみ方

ドキドキ・・・か?

到着した時より、人の数は増えていた。
流れに沿うようにゆっくりと歩く。



「大丈夫?人が多いし、手、繋いでもいいですか?」
「大丈夫!ちゃんとついて歩くから」
手を繋ぐのを拒否する。

「そう?」

ドンッ。
「わ」
拒否した直後に前から来た人にぶつかってよろめく。
「おっと」
と、樹さんは私の腰に手を当てて支えてくれた。

樹さんに本当に大丈夫?というような目で見られる。
「大丈夫です」
と再度宣言して、歩き続ける。


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