変態御曹司の飼い猫はわたしです
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私の『飼い主』となった一ノ瀬さんは、変態なのかもしれない。
「これ、買ってきちゃった♪」
(な、何それ……)
一ノ瀬さんが買ってきたのは猫耳。おまけに、絶対ペットショップで買ってきた猫じゃらしまで! 振っても私、遊びませんけど!
「ハロウィンの衣装を売ってる時期だからか、品揃えがよくてね。着ぐるみみたいな服とか頭に被る帽子みたいなのとか色々あって迷っちゃった! はい、タマちゃんつけてみてね」
「……は、はぁ……」
(くっ。衣食住全てお世話になっているし、イケメンにお願いされたら拒否できない〜!)
私は二十七歳にして猫耳をつけている。童顔だし、偶然にも黒のシャツワンピを着ているので、黒の猫耳がマッチしてしまう。
一ノ瀬さんは、私を見て、「うん、可愛い。可愛すぎてまずいな……」と危険な発言をした。思わず秒速で外す。
「ご飯! 人間のご飯を作りましたよ! 夕食にしましょう!」
「……そうだね。ありがとう。先に着替えてくるよ」
ちょっと残念そうに、猫耳をそっと自室に持って行ってくれた。変態だ。あんなイケメンが今まで独身だったんだもの。何かあるんだわ。変態なのかもしれない! 私、このままここに住んでいていいのかな!?