衣織くんは看病したい
……ごめん。
夢原が休む日まで、待っていられないよ。
今すぐ大好きな子に
自分の想いを伝えたいから。
この後の俺は、夢原の家まで行って
ピンポーン!
インターフォンを押した。
「えっ?
いいい…衣織くん?」
玄関のドアを開けたのは
目も口も開いている、驚き顔の夢原。
「もしかして……もう見ちゃった?
私のノート……」
ワンピースのすそを掴みながら
恥ずかしそうに、うつむいている。
「看病しに来たよ。夢原のこと」
「わわ…私……
特に病気とかしてなくて……」
「知ってるよ。
夢原には、今から病気にかかってもらうから」
「えっ?」