【短編版】誕生日に捨てられた記憶喪失の伯爵令嬢は、辺境を守る騎士に拾われて最高の幸せを手に入れる
第4話 伯爵令嬢悩む
あれからリーズは少しずつ二コラの妻として、辺境の地の生活に慣れていった。
「リーズ!」
「おかえりなさい、二コラ」
「村のみんなから今日はリーズが畑仕事中に怪我をしたと聞いてすぐに帰ってきたんだ。怪我の具合は?!」
「大げさですよ、ただ芋ほりで引っこ抜くときに転んで足を怪我しただけです」
「そうか、よかった。でも化膿したらよくない、見せてごらん」
「に、二コラ……」
そう言ってリーズのスカートをめくると膝の傷の部分を見る。
「ああ、かなり深いよ、薬草を塗っておこう」
棚の瓶から薬草漬けを取り出すと、それをリーズの足に貼り付ける。
「いたっ!」
「がまんして」
「うん……」
布をあてて巻いて手早く治療する様にリーズは顔を赤くして彼を見つめる。
その視線に気づいた二コラはにやりと笑うと、リーズの頬に手を当てて言う。
「なに? 惚れちゃったかな?」
「なっ! 違います!」
「いや、別に夫婦なんだから好きになってくれていいのに」
二コラのぼやきが部屋に響くと、リーズは恥ずかしさでベッドに入ってシーツにくるまってしまった。
(言えないわ、本気で好きになっちゃったなんて)
「リーズ!」
「おかえりなさい、二コラ」
「村のみんなから今日はリーズが畑仕事中に怪我をしたと聞いてすぐに帰ってきたんだ。怪我の具合は?!」
「大げさですよ、ただ芋ほりで引っこ抜くときに転んで足を怪我しただけです」
「そうか、よかった。でも化膿したらよくない、見せてごらん」
「に、二コラ……」
そう言ってリーズのスカートをめくると膝の傷の部分を見る。
「ああ、かなり深いよ、薬草を塗っておこう」
棚の瓶から薬草漬けを取り出すと、それをリーズの足に貼り付ける。
「いたっ!」
「がまんして」
「うん……」
布をあてて巻いて手早く治療する様にリーズは顔を赤くして彼を見つめる。
その視線に気づいた二コラはにやりと笑うと、リーズの頬に手を当てて言う。
「なに? 惚れちゃったかな?」
「なっ! 違います!」
「いや、別に夫婦なんだから好きになってくれていいのに」
二コラのぼやきが部屋に響くと、リーズは恥ずかしさでベッドに入ってシーツにくるまってしまった。
(言えないわ、本気で好きになっちゃったなんて)