【短編版】誕生日に捨てられた記憶喪失の伯爵令嬢は、辺境を守る騎士に拾われて最高の幸せを手に入れる

第2話 伯爵令嬢拾われる

(あたたかい……、きっとここが天国なのね。ふわふわで気持ちいい。そっか、私死んじゃったのね)

「……うぶ」

(なんだかはっきり見えてきたわ。目の前に誰かいる? 誰?)

「大丈夫?」
「わっ!」

 リーズの目の前には見目麗しい金髪に蒼い目をした男性がいた。

「よかった、目が覚めてくれて」
「え?」
「森であなたが倒れていたので、拾ってきたんだ」

(拾ってきたっ?!)

 その言い方は人間に対して大丈夫なのかと不安になるリーズだが、おそらく自分の命の恩人なのだろうと理解してお礼を言うことにした。
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