保健室の死神くん


背後から声が聞こえ

思わずビクリとしてしまう。



「それとも気分わるくなった?」

「……どちらでも、ないです」



誰?



「サボりかな」

「ち、ちが……」



すらりと長い足

透明感のある肌



目にかかった前髪

それでも溢れんばかりのイケメンオーラ



こんなにキラキラした人

この学校にいたんだ。



芸能人みたい。



「もしかして――俺に会いに来た?」



って、チャラいなあ!?



「断じて! ちがいます!」

「はは。全力で否定された」



なんだろう。

前髪の隙間からのぞく綺麗な切れ長の瞳に、吸い込まれてしまいそうになる。



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