屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。
Secret1
廿楽くんの寝床
「あの…これ、まだ続けなくちゃいけないので…?」
「当たり前。この時間はとっくのとうに夢の中なんだけどね。誰かさんが邪魔しなければ」
「………」
ぐうの音も出ない……。
今私は、とある男の子の枕となっています。
正確に言うと、膝枕をしている…でしょうか。
なぜこんな状況になってしまったかというと、事の発端は30分前に遡る。
***
「……来ちゃった」
本来であれば、今受けている数学の授業が嫌で嫌で、屋上へと続く扉の前にいる。
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