屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

「嫌いってゆーか…単に気に入らないんだよね。それ以上でも以下でもない」



「えぇっ…?なにそれ……」



気に入らないって……なんか、ヤンキーみたいなこと言ってない?



思っていたよりもスッキリしすぎた答えが返ってきて、逆に謎が深まるばかり。



これ以上聞くのもよくないかな…と思い始めてきたら。



「…センパイと僕はさ、何もかもが違うんだ」



少し俯き気味な廿楽くんが、ポツリとこぼした。



「違う…って…」



廿楽くんは、明楽先輩と何を比較してるんだろう。



聞きたいのに、踏み込めない。
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