屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

もし廿楽くんの心の中に入って行ったとして…。



それはきっと、土足で上がり込んで行くことを意味する。



廿楽くんのことを何も知らない。



知りたいけど…廿楽くんに嫌な思いはさせたくないの。



だから、今にも出てきそうな言葉をグッと飲み込んだ。



「…あの人には気をつけて」



すると、廿楽くんは私の手を握ってそう言った。



「………?」



気をつけて…って、なに?



明楽先輩は危険人物か何かなの…??



「明楽先輩と、絶対2人きりにならないで」
< 113 / 343 >

この作品をシェア

pagetop