屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。
「っ…わ、わざと言ってるでしょ」
「さあ、なんのことやら」
知らんぷりしても無駄だからね?
顔に書いてあるもん。
「わざとです」って。
でも、そうするしか他に方法はないわけで。
「…どれがいいですか」
「んー…これがいい」
仕方なく廿楽くんの提案に乗るしかないのです。
「えと…口、開けてください」
「さっきからなんで敬語?」
「なんとなくです」
「ふーん」
うぅ…これはこれで恥ずかしい。
恋人たちがよくやる「あーん」は、私には程遠いものだと思ってたけど…。