屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

もしかして不味かったんじゃ…!?と不安に陥っていたら、私の手をぎゅっと握ってきた廿楽くん。



「心優、結婚して」



「………へ?」



廿楽くんは至って真面目に、とても真剣にそう言った。



「いや、えっと…え??」



今私、プロポーズされた…?



廿楽くんが放った言葉にじわじわと嬉しくなったけど。



「心優の味噌汁を毎日僕に作って欲しい」



「それ奥さんじゃなくて家政婦さんだよね?」



つまりそういうこと。



「だって心優の料理がめちゃめちゃ美味しいんだもん」



廿楽くんにしてみれば、ただ料理を褒めてくれただけに過ぎないのだ。
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