屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

「ん〜何から話そうかなぁ…」



「え…ほんとに話してくれるんですか?」



腕を組んで悩む明楽先輩に驚くと、苦笑で返された。



「心優ちゃん、僕のこと本当に信用してないよね」



「ごめんなさい」



「まぁいいけど。今までの行いがいけなかったのが原因だし」



今までの明楽先輩……。



今まで…というか、最近話したばかりの先輩のしか知らないから、なんとも言えない。



あとは全部噂だし…。



「俺だって、本気のときは本気なんだよ」



「それってどういう……」



悲しそうに目を伏せる明楽先輩がどこか寂しそうで、声をかけようとしたとき。



いきなりザァーと強めの雨が降り出した。
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