屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

……真っ白だ。



靴箱もなんか普通のじゃないし、壁も床も全て白・白・白。



「っくしゅん…!ゔぅ…寒い…」



あぁもうやだ…。



鼻水まで垂れてきそうでズルズルすする。



こんな酷い状態を廿楽くんに見られていないことだけが幸いかもしれない。



「心優ちゃん、こっちこっち」



「あ、はい」



明楽先輩の呼ぶ声の元へ行くと、そこはリビングではなく脱衣場で。



「んーと…あ、あったあった。これ、着替えとタオルね。ドライヤーはここに入ってるから、出てきたら使って。リビングはこの部屋出て真っ直ぐ行ったところを右に曲がればあるよ」



「いや…ちょ、ちょっと待ってください…!そんな、お風呂なんていいですって…!」
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