屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

「俺も一応男なんだよ?もちろん家に上げたのは俺だし、お風呂も入らせちゃったけど…」



「せ、先輩何言って…っひゃ、!?」



無意識に出た変な声。



先輩の骨ばった細い指が、私の太ももをなぞる。



「せっかく用意してあげたスウェット履かないで、こんなカッコしちゃってさ…」



いつもの優しい明楽先輩じゃない。



「男を煽るの、そんな楽しい?」



オオカミのような鋭い視線が、私を捕らえた。



「っ…せんぱ…」



「ねぇ心優ちゃん…廿楽くんのヒミツ、知りたいんでしょ?」



急に出てきた廿楽くんの名前。



そして、耳を疑うようなセリフが飛び出した。



「俺の彼女になってくれたら、教えてあげる」



「っえ…?」
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