屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。
なんとか午前中の授業も終え、昼休みになった頃。
「心優、食欲はある?」
「うーん…微妙」
若菜による介護は未だに続いていた。
「売店でゼリーとかヨーグルトとか買ってくるよ。他に欲しいものある?」
「ううん、大丈夫…ほんとごめんね…」
今朝より辛くなってきて、頭もぼんやりしてきた。
ここまでしてくれて、若菜には頭が上がらない。
「私が好きでやってるんだから気にしない。ちょっと寝てれば?」
「…そうします」
たしかに、少しでも目瞑ると楽かも。
「じゃ、ちょっと行ってくるから」
「行ってらっしゃい〜」
若菜が行ったのを確認してから机に突っ伏した。
目を閉じれば、真っ暗な世界が広がっている。