屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

顔を上げると、ポカリやゼリーが入ったビニール袋が置いてあって。



「っ…優しすぎるよ」



『無理しちゃだめだよ』



そんなメッセージが書かれた付箋が、貼り付けてあった。



若菜や廿楽くんにまで心配かけて…何してるんだろう、私。



ここまでくると、自分が情けなくなってくる。



自分の都合で周りに迷惑をかけて。



廿楽くんに至っては、心配してくれていたのに無視しちゃったのに…。



「ぅ…っ…」



教室にいるのは、話し込んでいる女子数人程度。



だから、私がちょっとくらい泣いても気づかれやしない。



「心優、お待たせ…って、心優!?」



でも、戻ってきた若菜にはバッチリ見られてしまった。
< 183 / 343 >

この作品をシェア

pagetop