屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。
現れたのは、若菜でも廿楽くんでもなかった。
「…あ、心優ちゃん起きてたんだ。もしかして起こしちゃったかな」
遠慮気味にカーテンを開けた明楽先輩だった。
「明楽先輩が、なんでここに…」
予想外すぎる人物で驚いていると、明楽先輩は苦笑した。
「廿楽くんじゃなくてごめんね」
「っ…な、」
図星を指されて言葉に詰まる。
「あはは、その顔図星でしょ」
「すみません……」
否定しようと思っても頭が回らなくて。
「すみません」なんて…肯定してるのと同じだ。
わざわざ来てくれた先輩に対しての態度じゃなかったと反省。
それに、昨日の今日だからこの上なく気まずい。
明楽先輩の目が見れなくて俯く。
「………あーあ。俺、ほんとカッコ悪いね」